【取材記事】ベンチャー社長必修!法人保険について【NPO法人全日本保険FP協会】

団信の罠!?法人保険マスト!借入金、VCからのファイナンス…etc,


奥田氏のセミナーの様子
写真2:奥田氏のセミナーの様子


── …確かに。なるほどね〜(遠い目)

奥田:銀行借入がある人は、もうマストですね。生命保険の加入を検討すべきです。

── 個人でも、普通に家買った時にも保険入りますし、大きい買い物というか、借金したら保険入りますもんね。

奥田:ちょっと注意しなきゃいけないのは、保証協会付き融資とかで、銀行からお金を借りた場合。団体信用生命に入るケースもあるんですね。住宅ローンと一緒で、借金消えて安心みたいな。

法人の場合も、団体信用生命への加入が出来るんですけど、法人の場合ややこしいのは、社長が亡くなった時。例えば、1,000万円借り入れがあります。で、1,000万円団信が付いてるので、1,000万円入ってきました。それで借入金チャラになりました。っていう風に見えるんですけど、法人の場合はそうはいかず、法人で受け取った保険金って、これは雑収入計上しないといけないので、税金の課税対象になるんですね。

── おーーなるほど…保障の方が少なくなるんですね?

奥田:そう。簡単に言うと、1,000万円の保険金受け取ると35%税金持っていかれるので、650万円しか残らないんですね。

── 足らない?チャラにならない?

奥田:違う表現すると、1,000万円保険金返ってきて、1,000万円借金返すと、350万円税金払わないといけない。

── それって考慮されないんですか?

奥田:してない。

── なんでですか?

奥田:それは団体信用生命自体が、借入金の金額に合わせて保障を付けるっていう制度なので、その法人税は考慮されてないんですよ。実際に、団体信用生命の融資のパンフレット見てると、すごい細かい字で「法人の場合は税金が掛かりますので注意して下さい」って書いてあるんですよ。

── 罠ですね(笑)

奥田:そうなんですよ。そんなことが平気である。

 

── その…すごいな…そのトークなら確実に保険入りますね笑

奥田:そうなんですよ。借金したら保険を検討するのが経営者は常識ですね。ですが、スタートアップの時はお金が少ないので、いかに安く保障を掛けておくかがポイントです。あと例えば、ある程度出資者を募るモデルの場合っていうのは、やっぱりその出資者に迷惑掛ける事になるじゃないですか?出資者に迷惑掛けないでおこうと思えば、万が一あっても保険金が入ってきて、課税される税金を差し引いた分で、出資金が返還できるぐらいの、チャラにできるぐらいのお金を取っておけば、その人達に迷惑掛けない。

雇った従業員さん辞めてもらえるぐらいの退職金もいるし、取引先に対する未払金とかもあれば取引先さんに迷惑かける。そういう所ですよね。幾らか保障は絶対あった方がいいですね。入り口としては。

── 借入金があれば、それを返せる。従業員がいれば、退職金を払える。未払金があれば払える金額って感じですね。

奥田:そうですね。で、あとは、法人の生命保険というのは内容によっては保険料を経費にできる。社長個人が、家族を守るために入ってる個人の保険は、個人が負担している。税引き後の可処分所得で払っているんです。それを、法人に移すことによって損金にできる。ある程度必要なものは法人に移しておいて、社長にもし万が一の事があったら、死亡による退職と、見舞金、慶弔金という形で支給します。そういう所では使えます。

── そっちの方が、トータルで税金が少なくなるって事ですよね?

奥田:そうですね。個人の場合、生命保険控除しか使えないですが、法人の場合は内容にもよりますけど、掛け捨てのものであれば、基本的に、全額損金ですから。

── 給料もらって、普通に保険入っているんで、それだったら法人でコストにして、節税した方が良いと。

奥田:そういう話ですね。

── なるほど、すげえ!…。ベンチャー…保険必要っすね。

奥田:必要ですよ!

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── でもこれ、知ってる人少ないですよね?いっぱいいっぱいだから考えないもんな。特に私(笑)

奥田:私もそうだったんですよ。自分で創業して、自分で事業して。こんな仕事をしているので、さすがに保険は入りましたけど(笑)やっぱり、自分はこのビジネスで、事業でやって行こうっていう、そっちに意識が行きすぎるので、その守りの所って、なかなかやらない。

今まではそういう事って、ちゃんとした税理士なら税理士が教えてたんですよ。例えば、事業を起こしました、顧問税理士が付きました。すると顧問税理士が、「保険入らなアカンで」って指導をしてたんですよ。ところが最近のベンチャーの人って、税務顧問を付けずに、自分でクラウド会計とかやって決算書を作ってしまうじゃないですか。そうなると経営指導的なことをする人がいなくなっているというのもあります。

── なるほど。ベンチャー経営者と指導者(税理士さんなど)との接点が無くなったんですね。

奥田:とはいえ、申告はしなきゃいけないんで、申告は税理士に頼むけど、申告書作ってもらうだけで安くあげようとする。税理士や会計士から経営指導をちゃんと受けてないという事もあると思います。

 

── そういう背景もあって、資格というか、こういった協会をやられているんですね。

奥田:そうですね。違う問題として、協会を作ろうと思った経緯としては、やっぱり保険の営業ってイメージ悪いじゃないですか?やたら売り込むっていう。

── ネガティヴなイメージはありますね。

奥田:売りっぱなし。強引なセールス。本当はみんな、経営者も個人も保険は必要なのに、保険と聞くだけで凄く拒否反応を示す。それは、我々業界として、ちゃんとやって来なかったっていう証拠。そこの反省はあります。ですので全日本保険FP協会では、法人、法人経営者に絞って、お役に立てる情報を提供し、喜んでもらい、結果として保険を問題解決に使ってもらう。そういうコンサルティングができるような資格にしたいと思っています。

── この、強引な営業をしていたという件も、載っけていいですか?

奥田:もちろんもちろん。私、普通に講演でも言ってますから。保険って、「誰で入っても、どこで入っても保険料も返戻率も同じ」なんですよ。一緒って事は、経営者の立場から見た時に、じゃあ誰で入る?と考える。

友達で保険営業がいれば、そこで入るかもしれませんけど、保険販売の付加価値として、経営のアドバイスがしてもらえるとか、資金繰りの事を知っているとか、お客さん紹介してくれるとか、なんかプラスアルファのメリットを与えてくれる営業パーソンがいれば、じゃあそいつと付き合いたいと考えますよね?その人のメインが保険だったら、保険入ろうかー、あんたのとこで入るよ!となりますよね?

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── 本質的な問題にアドバイスしてもらえるというか、プラスアルファのある方良いですね。それに基づいて保険を考えたいという人は多いと思うので。

奥田:今日もある経営者に話をしてきたんですけど、経営者に対して、万が一の保障をちゃんと確保した次に資金に余裕があれば、生命保険を投資に使いましょうと。じゃあ、ベンチャーにおいて、投資って何かと言うと、一つは人なんですね。優秀なスタッフを採用したい。でもなかなかベンチャー企業で信用が無いなかで、給料高くしても人集めにくいんだったら、じゃあ福利厚生しっかりして、ウチの会社としてこれだけの保障を提供しますよとか。

そういう、「給与面以外の所でこれだけ充実しています」ということをアピールして、良い人材を集めるっていう。通院の保障があるとか、入院の保障があるとか。ウチの会社に入れば保険に入らなくても良いよと。そういうレベルで保障を付けてあげるとかね。それも一つのサービスとして、従業員に対する投資ですよね。

── はい。まさに。

奥田:というのが一つと。もう一つは、生命保険本来の機能として少し外れるんですけど、掛け金を損金にして、途中で解約した時にお金が返ってくるという、「解約返戻金」が発生するような、いわゆる簿外の含み資産が作れる機能がある。こういうものを上手く使えば、資金効率が良くなりますよね。財務の改善になりますよねと。そういう事にも使えるので、そこに投資して行きましょうと。

 

── まず、実際にベンチャーで福利厚生として(保険を)使っている会社ってあるんですか?

奥田:ありますよ!やっぱり、ある程度の規模になってこないと難しいですけど。実際に固有名詞は出せませんがWeb広告会社とか先日上場した、ITネットワーク系の会社とかを私は担当していたので・・。

── そうなんですか?へーーー! 従業員の保障とか考えられてるというのは、それだけでも凄く良い会社だと思いますね。

奥田:入院の保険って、今の若い人は入ってないですし、そもそも使うケースがあるの?って思われると思いますけど、実は良く使われるんです。IT系でいうと、ハードワークで身体壊して入院。あとはスキー・スノボー、サーフィンに行った時のケガとかね。けっこうあるんですよ。

── 業務外もありますもんね(笑)

奥田:地味に。業務外で(従業員)「怪我しました。入院します。」(社長)「保険入ってるんかー?」(従業員)「入ってませんー」というパターンは結構多いです。

── 若い方入ってないですもんね〜

奥田:入ってないでしょ?独身だったら、ほぼ間違いなく入ってないでしょ?

── IT系は特に低いんじゃないですかね(笑)

奥田:特に入ってないと思いますね。

── 雇う側の人間としても、社員が保険入ってないって、けっこう困りますもんね。

奥田:そうなんですよ。実際に「お前ほんと大丈夫か?入院費払えるんか?」なんてね。そんな従業員の懐具合も心配でしょ?

── ほんとそうですね(苦笑)

奥田:貯金もありません(汗)みたいな。

── 笑い事じゃないですよね(笑) でも、若いんで保険料も高くないですし。

奥田:そうそう、そうなんですよ。公的な高額医療費の還付制度とかもあるんで、ある程度入院費掛かっても、上限がありますから。例えばホントに、入院日額5,000円とかの保障でも十分なんですよね。そういうのを、従業員に福利厚生として付けてあげるっていう。

── なんか、すげー働かされるんじゃねーかなみたいな(笑)

奥田:まぁ、実際にあると思います(笑)

── でも、30人ぐらいの規模感でも掛けるんですね。

奥田:ベンチャーで30人ぐらいなら、だいぶ立ち上がった所ですけど、そうなったら、いかに良い人材を集めるかっていうことを考えていかなきゃいけないんで、それはやっぱり(保険)いりますよね。

 

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